こんにちは、ガブです。
僕は建設コンサルの技術者として独立して10年になります。専門は、橋の補修設計です。
実績としては、
- 社員ゼロ・事務所ゼロ・営業ゼロ・残業ゼロ
- 独立10年、年商3,000万円を安定
- 業界歴24年(会社員14年+独立10年)
- 29歳で国家資格の技術士
という働き方で、平日の昼にボートを出したり、子どもの長期休みに合わせて何週間も旅に出たりしています。
いまは、同じように独立を考えている技術者に向けて、自分の体験を書いています。
「ガブさんって、営業が得意なんでしょう?」
たまにそう聞かれることがあります。
そのたびに、僕は苦笑いします。
「いや、むしろ苦手なんですよ(笑)」
そう答えると、だいたい驚かれます。
でも、本当なんです。
会社員の頃から営業は苦手でした。
初対面の人に自分を売り込むのも苦手。
電話営業なんてもってのほか。
だから独立するときは、本当に怖かったんです。
「営業ができない僕が、食べていけるんだろうか。」
あなたも、一度くらいはそう思ったこと、ありませんか?
台湾の夜市で思い出したこと
僕は旅行が好きで、海外にもよく行きます。
以前、家族で台湾へ行ったときのことです。
夜市を歩いていると、本当にたくさんのお店があります。
「こっちだよ!」
「安いよ!」
大きな声で呼び込みをしているお店もあれば、
何も言わずに黙々と料理を作っているお店もあります。
面白いなと思って、しばらく眺めていました。
そして気付いたんです。
行列ができているお店って、
意外と呼び込みをしていないんですよね。
むしろ、お客さんの方から並んでいる。
「あれ?」
と思いました。
もちろん、全部のお店がそうではありません。
でも、人気のお店には共通点がありました。
料理がおいしい。
接客が気持ちいい。
地元の人も並んでいる。
つまり、
「また来たい。」
と思われているお店なんです。
その姿を見ていて、
僕は自分の仕事を思い出しました。
僕も同じことをしていた
独立したばかりの頃、
営業は苦手でした。
だから、新しいお客様を探すより、
今のお客様に
「またお願いしたい。」
と思ってもらうことばかり考えていました。
返信を早くする。
納期を守る。
困ったらすぐ対応する。
期待より少しだけ良い仕事をする。
派手なことは一つもありません。
でも、気付けば紹介が増え、
リピートのお客様が増えていました。
営業が得意だったら、
そこまで考えなかったかもしれません。
営業という武器があるからです。
でも僕にはありませんでした。
だから、
「どうしたら信頼されるんだろう。」
そこだけを考え続けました。
営業が苦手だったからこそ、
信頼を積み重ねる働き方を選んだんです。
弱みだと思っていたことが、
何年も経ってから、
いちばんの武器になっている。
人生って、不思議ですよね。
でも、本当に知りたかったのはここでした
「独立すると何が変わるか」より、
昔の僕が知りたかったのは、たぶんこれです。
「自分は、独立していい状態なのか。」
技術もあった。
親しい技術者も数名いた。
でも、独立していいかどうかを判断する力がなかっただけです。
今なら、10年前の自分にはっきり言います。
「お前は独立できる。今すぐやれ。」
独立できないのではありませんでした。
独立できる状態なのに、自分でそれを判断できていないだけだったんです。
夜市を思い出しながら、昔の自分を点検してみた
台湾で行列のお店を見ていたとき、
ふと、独立前の自分のことを思い出しました。
呼び込みが上手かったわけじゃない。
それでも仕事は続いていた。
じゃあ、何が揃っていたんだろう。
一つ目は、当たり前すぎることです。
図面も打ち合わせも、自分の専門なら一通り回せた。
看板がなくても、実務は完結できた。
ここが崩れていたら、たぶん今の僕はいません。
二つ目は、名刺の枚数ではありませんでした。
技術の話を普通にできる相手が、社外に3〜4人いたこと。
「この人なら任せても大丈夫」と思ってくれる人が、数人いたこと。
実際、知り合いの独立者も同じでした。
一緒に仕事をしているうちに実力が分かって、
退職のときに
「独立するならお願いね。」
と言われた。
ただ、それだけでした。
三つ目は、あとから気づきました。
「この設計なら、あの人。」
そう名前で呼ばれる瞬間が、会社員の頃から少しずつあった。
会社名だけで仕事をしている感覚ではなかった。
四つ目は、性格というより癖です。
条件が来るまで待つより、
「こうした方がいいですよね。」
「これも先にやりましょうか。」
と動いてしまうこと。
お客さんは、指示待ちの人にいちばん困るんですよね。
五つ目は、夜市そのものです。
新しい客を呼び込む前に、
目の前の人に「また来たい」と思ってもらうこと。
僕が独立後もずっとやっていたのは、これだけでした。
並べてみると、五つあります。
でも当時の僕は、それを「条件」だと思っていませんでした。
ただの日常でした。
逆に、焦らなくていい人もいる
失敗した同業者の話を聞くと、
だいたい似ています。
一人では実務が完結しない。
社外に相談できる相手がほとんどいない。
個人への評価がなく、会社名だけで回っている。
言われたことだけをやる。
この状態なら、焦って独立する必要はありません。
独立は勢いでやるものではない。
でも、条件が揃っているなら、必要以上に怖がるものでもない。
あなたは今、どちらに近いでしょうか。
最後に
営業が苦手だから独立できない。
昔の僕は、本気でそう思っていました。
でも今なら言えます。
営業が苦手だからこそ、
作れる働き方があります。
大切なのは、営業が得意になることではありません。
夜市の行列みたいに、
「またお願いしたい」を積み重ねているかどうか。
もし今日から一つだけ意識するなら、
「新しいお客様を探そう。」
ではなく、
「今のお客様に、またお願いしたいと思ってもらえる仕事ができたかな。」
そう自分に問いかけてみてください。
その積み重ねが、
営業に頼らない働き方につながっていくと、僕は信じています。
そして、すでに揃っている人へ。
あなたが足りないのは、才能ではなく、判断かもしれません。
僕の会社員時代と独立後の経験をまとめた、無料の小冊子『独立前兆』を用意しています。
独立診断チェックも入っています。
「自分は独立していい状態か」を確認したい人に、いちばん効く入り口です。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
ガブ

