こんにちは、ガブです。
僕は建設コンサルの技術者として独立して10年になります。専門は、橋の補修設計です。
実績としては、
- 社員ゼロ・事務所ゼロ・営業ゼロ・残業ゼロ
- 独立10年、年商3,000万円を安定
- 業界歴24年(会社員14年+独立10年)
- 29歳で国家資格の技術士
という働き方で、平日の昼にボートを出したり、子どもの長期休みに合わせて何週間も旅に出たりしています。
いまは、同じように独立を考えている技術者に向けて、自分の体験を書いています。
数年前の夏のことです。
パソコンを開くと、お世話になっているお客様の部長からメールが届いていました。
「ガブさん。」
「結構大きな案件があるんだけど、お願いできないかな。」
「前向きに検討してほしい。」
メールを読んだ瞬間、
「これはぜひ力になりたい。」
そう思いました。
その部長には、独立してから何度も助けてもらっています。
信頼して仕事を任せてくれる人です。
だからこそ、
「やります!」
そう返事をしたかった。
でも、その日はすぐに返事ができませんでした。
頭の中で会議が始まりました
スケジュールを開きます。
「うーん……。」
すでに予定はかなり埋まっています。
この案件を受けるなら、
しばらくは休みなし。
頑張れば、できなくはありません。
でも、その先のカレンダーを見た瞬間、
手が止まりました。
夏休み。
家族で海外旅行へ行く予定です。
ずっと前から楽しみにしていた旅行でした。
ホテルも予約済み。
航空券も取ってあります。
頭の中で、
もう一人の僕が話しかけてきました。
「旅行くらいキャンセルすれば?」
「お客様の仕事の方が大事じゃない?」
確かにそうかもしれません。
でも、
別の僕も言います。
「いや、ちょっと待て。」
「何のために独立したんだっけ。」
その一言で、
頭の中の空気が変わりました。
正直に話すことにしました
一番悩んだのは、
どう断るかでした。
「スケジュールがいっぱいなので。」
そう書けば、無難です。
「体調の都合で。」
そんな理由も書けるかもしれません。
でも、
なんだか違う気がしました。
僕は結局、
正直に書きました。
「大変ありがたいお話ですが、その時期は家族で海外旅行を予定しているため、お引き受けすることができません。」
送信ボタンを押したあと、
正直、少しドキドキしました。
「怒られるかな。」
「もう仕事は来なくなるかな。」
そんなことを考えていました。
返ってきた返事は意外でした
しばらくして、
部長から返事が届きました。
「残念だけど、分かったよ。」
それだけでした。
怒られることもありません。
嫌味を言われることもありません。
拍子抜けするくらい、
普通でした。
「……あれ?」
もっと大ごとになると思っていた僕は、
少し肩の力が抜けました。
旅行から帰ると、また電話が鳴った
海外旅行を思い切り楽しんで、
帰国して数日後。
また、その部長から電話がありました。
「ガブさん。」
「またいい案件があるんだけど、今度はどう?」
思わず笑ってしまいました。
「もちろん、やらせてください!」
今度はスケジュールも問題ありません。
ありがたく引き受けました。
その瞬間、
僕は一つの思い込みが崩れたんです。
断ったら仕事はなくなると思っていました
独立したばかりの頃の僕は、
仕事を断るなんて考えられませんでした。
断ったら、
次はもう頼まれない。
そう信じていました。
でも実際は違いました。
ちゃんと理由を伝えて、
誠実に断れば、
信頼はなくならない。
むしろ、
「できないことを無理に引き受けない人」
として信頼してもらえることもある。
これは独立して初めて知ったことでした。
今では旅行の話までしています
あれから何年も経ちました。
今では、
僕は旅行へ行くことを隠しません。
「来月は台湾へ行くんです。」
「今度はベトナムへ行ってきます。」
そんな話も普通にします。
すると、お客様の方から、
「今度の休みはどこへ行くの?」
「また釣りも行くんでしょ?」
そんなふうに聞いてくれるようになりました。
仕事の話だけじゃない。
人生の話もできる。
そんな関係になっていました。
これって、
すごく幸せなことだなと思うんです。
無理をしなくなって、仕事が長く続くようになった
昔は、
何でも引き受けることがプロだと思っていました。
でも今は違います。
無理な仕事を引き受けて、
品質を落とす方が失礼です。
休むときは休む。
旅行へ行くときは思い切り楽しむ。
そして、
引き受けた仕事は期待以上で返す。
その方が、
長く信頼してもらえる。
今はそう思っています。
最後に
独立すると、
「仕事を断ったら終わり。」
そんな不安を抱える人は多いと思います。
昔の僕もそうでした。
でも実際は違いました。
信頼は、
何でも引き受けることで生まれるものではありません。
誠実でいることで育っていくものです。
僕は海外旅行へ行くことを隠しません。
釣りへ行くことも隠しません。
休むことも隠しません。
その代わり、
引き受けた仕事には全力を尽くします。
その積み重ねが、
「ガブさんなら仕方ない。」
「旅行、楽しんできてね。」
「また次もお願いするよ。」
そんな言葉につながりました。
独立して気づいたことがあります。
仕事で本当に大切なのは、
たくさんのお客様を持つことではありません。
自分らしくいられるお客様と長く付き合うこと。
僕は、その働き方を選んで本当によかったと思っています。

