こんにちは、ガブです。
僕は建設コンサルの技術者として独立して10年になります。専門は、橋の補修設計です。
実績としては、
- 社員ゼロ・事務所ゼロ・営業ゼロ・残業ゼロ
- 独立10年、年商3,000万円を安定
- 業界歴24年(会社員14年+独立10年)
- 29歳で国家資格の技術士
という働き方で、平日の昼にボートを出したり、子どもの長期休みに合わせて何週間も旅に出たりしています。
いまは、同じように独立を考えている技術者に向けて、自分の体験を書いています。
「ガブさん、この橋、一度見てもらえませんか。」
今から5〜6年前のことです。
橋梁補修の仕事で、お客様から一本の電話をいただきました。
現場は知床。
函館から車で片道約7時間です。
正直に言うと、
「うわぁ……遠いな(笑)。」
と思いました。
でも、お客様は続けます。
「かなり判断が難しい橋なんです。」
「ぜひガブさんに現地を見てもらいたい。」
そこまで言われたら、行くしかありません。
「分かりました。」
「じゃあ、僕が見てきます。」
そう返事をしました。
仕事の準備は1日。旅行の準備は3日(笑)
現場へ行くことが決まると、
まずは仕事の準備です。
橋の点検調書を読み返す。
過去の補修履歴を確認する。
どこを重点的に見るか。
現場では何を確認するか。
頭の中で何度もシミュレーションしました。
仕事なので当然です。
この準備には、丸一日くらいかけました。
……ところが、そのあとです。
「せっかく知床まで行くんだよな。」
そう思った瞬間、
頭の中が完全に旅行モードへ切り替わりました(笑)。
知床には何があるんだろう。
川湯温泉も近いな。
阿寒湖も行ける。
帯広まで回れるかもしれない。
ホテルはどこがいいかな。
美味しいお店は?
気付けば、
仕事の準備より、
旅行の計画に2〜3日かけていました(笑)。
一人で行くのは、もったいない
最初は、
一泊二日で帰ってくるつもりでした。
でも、
「ちょっと待てよ。」
せっかく知床まで行くのに、
一人で帰るなんて、もったいない。
そこで嫁さんに聞きました。
「みんなで行く?」
すると返事は一言。
「行く!」
即決でした(笑)。
結局、
知床で2泊。
川湯温泉で1泊。
阿寒湖で2泊。
帯広で1泊。
気付けば、
6泊7日の家族旅行になっていました。
仕事より、
旅行の予定の方が圧倒的に長い(笑)。
僕は橋へ。家族はシャチへ。
現場の日。
僕は朝から橋へ向かいました。
劣化状況を確認して、
補修方法を考えて、
橋をじっくり観察します。
その頃、
嫁さんと息子はというと、
シャチクルーズへ。
あとで聞いたら、
シャチに会える確率は3割くらいだったそうです。
「そんな簡単に見られないでしょ。」
と思っていました。
夕方、
二人は大興奮で帰ってきます。
「見た!」
「しかも群れ!」
写真を見ると、
本当にシャチの大群。
「え、そっちがメインイベントだったの?」
思わず笑ってしまいました。
仕事が終われば、旅が始まる
現場は予定どおり一日で終わりました。
お客様にも納得していただけました。
そしてここからは、
完全に旅行モードです。
知床の自然を楽しみ、
川湯温泉でゆっくりして、
阿寒湖を散策して、
帯広で美味しいものを食べる。
仕事で来たはずなのに、
気付けば、
家族旅行の思い出ばかり増えていました。
「今日は帰るのやめよう」
函館への帰り道。
登別あたりまで運転した頃には、
さすがに疲れていました。
僕がぽつりと言います。
「……今日帰るの、やめる?」
嫁さんは笑いながら、
「いいね。」
5分後。
僕はスマホでホテルを予約していました(笑)。
その日は登別温泉へ。
美味しい料理を食べて、
温泉に入って、
次の日は熊牧場へ。
予定なんて、
その場で変えればいい。
そんな旅でした。
あの日、気づいたこと
帰りの車の中で、
ふと思ったんです。
「もし社員がいたら、こんな旅はできただろうか。」
現場が終わっても、
会社へ戻るかもしれません。
社員から電話が来るかもしれません。
「これ、どうしましょう。」
「お客様から連絡がありました。」
そんなことが気になって、
温泉どころじゃなかったかもしれません。
もちろん、
社員がいる経営を否定するつもりはありません。
でも僕は、
そのとき気づきました。
僕が欲しかったのは、
会社を大きくすることじゃない。
人生を自由に楽しめる働き方だったんです。
一人会社は、小さい会社じゃない
一人会社というと、
「小さい会社。」
そんなイメージを持つ人もいます。
でも僕は違います。
一人会社は、
人生を自由に編集できる会社です。
仕事を家族旅行に変えることもできる。
帰り道に温泉旅行を追加することもできる。
「今日は帰るのをやめよう。」
その一言で、
人生の思い出が一つ増える。
これって、
売上には載らない価値ですよね。
最後に
独立すると、
つい会社を大きくしたくなります。
社員を増やす。
売上を伸ばす。
事務所を構える。
もちろん、それも素晴らしい経営です。
でも僕は、
違う幸せを選びました。
仕事を、
人生を楽しむための道具にする。
知床へ仕事で行き、
家族旅行に変えてしまう。
帰り道に温泉へ寄り道する。
そんな働き方ができること。
それが、
僕にとっての成功です。
だから今でも、
一人会社が最強だと思っています。
会社が最強だからではありません。
人生を一番楽しめる働き方だからです。

