こんにちは、ガブです。
僕は建設コンサルの技術者として独立して10年になります。専門は、橋の補修設計です。
実績としては、
- 社員ゼロ・事務所ゼロ・営業ゼロ・残業ゼロ
- 独立10年、年商3,000万円を安定
- 業界歴24年(会社員14年+独立10年)
- 29歳で国家資格の技術士
という働き方で、平日の昼にボートを出したり、子どもの長期休みに合わせて何週間も旅に出たりしています。
いまは、同じように独立を考えている技術者に向けて、自分の体験を書いています。
「ガブさんって、普段どんな仕事をしているんですか?」
頚椎ヘルニアのリハビリも4回目。
担当してくれている30代くらいの先生が聞いてきました。
「橋の設計だよ。」
「今は一人で会社をやってる。」
その一言で先生の表情が変わりました。
「えっ、会社を経営してるんですか?」
そこからでした。
先生の質問が止まらなくなったのは(笑)。
最初は、会社あるあるの話でした
リハビリを受けながら、
会社の話になります。
「会社って、どこへ行っても同じですよね。」
先生が苦笑いしながら言いました。
「給料が固定だから、全然頑張らない人っていますよね。」
「いますね(笑)。」
「あと、やたらマウントを取ってくる人とか。」
「いますいます(笑)。」
もう完全に、
サラリーマンあるある大会です(笑)。
会社員を経験した人なら、
「あ〜いるいる。」
と思う話ばかり。
僕も昔はそんな話ばかりしていました。
でも、途中で思ったんです
話は盛り上がります。
でも、
心の中でふと思いました。
「この話、一時間続けても何も変わらないな。」
会社の愚痴って、
盛り上がるんですよね(笑)。
でも、
盛り上がるだけ。
人生は何も変わりません。
そこで僕は話を切り替えました。
「先生、それどこの会社でもいますよ。」
「どこの会社へ行っても、そういう人はいると思うよ。」
先生は少し驚いた顔をしました。
僕は続けます。
「転職したら上司は変わる。」
→ 関連:独立・副業・転職の選び方
「でも、また別のお局さんが現れるだけかもしれない(笑)。」
先生も笑っていました。
でも、
笑いながらも、
「確かに……。」
という顔をしていました。
転職したけど、変わらなかった
先生は少し前に転職したそうです。
「もっと良くなると思ったんです。」
でも現実は違いました。
年収は少し下がる。
勤務時間はほとんど変わらない。
仕事の大変さも変わらない。
家へ帰ると奥さんから、
「前の病院の方が給料良かったのに、なんで転職したの?」
と言われたそうです。
先生は苦笑いです。
「この先、どうしたらいいか分からないんです。」
その言葉を聞いた瞬間、
僕は昔の自分を思い出しました。
昔の僕も同じでした
会社員だった頃、
僕も同じことを考えていました。
「もっと条件のいい会社はないかな。」
「この会社じゃなければ人生変わるかな。」
でも、
ある日気づいたんです。
「……会社を変えても、雇われる側なのは変わらないな。」
その瞬間、
初めて違う景色が見えました。
僕なら、こう考えるかな
先生が聞いてきました。
「ガブさんなら、どうします?」
僕は少し考えてから答えました。
「もし僕が先生ならね。」
「転職することより、自分で事業を作れないか考えるかな。」
先生は、
「え?」
という顔です。
「例えば、作業療法士の資格を活かして放課後等デイサービスを始める。」
「高齢者向けの運動施設を作る。」
「パーソナルジムを始める。」
「訪問リハビリ専門のサービスを作る。」
「資格って、雇われるためだけのものじゃないと思うんだ。」
先生はしばらく黙っていました。
そして、
ぽつりと言いました。
「そんな考え方……したことありませんでした。」
先生の手が止まる(笑)
そこから先生の質問が止まりません。
「なんで独立したんですか?」
「会社ってどうなんですか?」
「年商ってどれくらいなんですか?」
話が盛り上がるたびに、
先生は真剣な顔になります。
そして……
マッサージの手が止まる(笑)。
いやいや(笑)。
話は聞いてくれていいんだけど、
肩も揉んでくれ(笑)。
心の中で何度ツッコんだことか。
でも、
それくらい興味を持って聞いてくれているのが伝わってきました。
「年商って、どれくらいなんですか?」
先生が少し遠慮しながら聞いてきました。
「ちなみに……。」
「年商ってどれくらいなんですか?」
「だいたい3,000万円くらいかな。」
そう答えると、
先生は本当に固まりました。
「え……。」
「そんなになるんですか。」
たぶん、
心の中では、
「このおじさん、本当かな。」
と思っていたかもしれません(笑)。
でも僕は言いました。
「僕が特別なんじゃないよ。」
「知らなかっただけなんだ。」
「世の中には、会社員以外にもいろんな働き方がある。」
「だから、まずはいろいろ調べてみるといいよ。」
「それだけで見える景色は変わるから。」
最後の日
この日でリハビリは終わりでした。
帰る前、
先生が言いました。
「今日は本当に勉強になりました。」
「これからはいろんな人の話を聞いたり、自分でも調べたりしてみます。」
その言葉を聞いて、
僕は少し嬉しくなりました。
独立するかどうかは、
そのあと考えればいい。
でも、
世界を広げることだけは、
今日からできます。
車へ向かうためにポケットからキーを取り出すと、
先生が笑いながら言いました。
「あれ……。」
「ポルシェなんですね。」
「本当だったんですね(笑)。」
最初は、
「首のリハビリに来た患者さん。」
くらいに思っていたはずです。
でも帰る頃には、
少し違って見えていたのかもしれません。
そして僕は思いました。
たぶん先生、
「またガブさん来ないかな。」
なんて思っているんじゃないかな(笑)。
……いや、
僕はもう首を悪くしたくないので、
病院には行きませんけどね(笑)。
最後に
僕は先生に、
「独立した方がいい。」
と言いたかったわけではありません。
伝えたかったのは、
「今見えている世界だけが、すべてじゃない。」
ということです。
年収を上げたい。
働き方を変えたい。
そう思ったとき、
多くの人は転職サイトを開きます。
でも、
会社を作る。
→ 関連:一人会社という働き方の考え方
副業を育てる。
自分の商品を作る。
そんな選択肢は、
最初から頭にありません。
能力がないからではありません。
知らないだけなんです。
知らない世界は、
選ぶことができません。
だから僕は思います。
人生を変える最初の一歩は、
転職でも独立でもありません。
「そんな生き方もあるんだ。」
と知ることです。
世界が広がれば、
選択肢が増えます。
選択肢が増えれば、
人生は少しずつ変わり始めます。
あの日のリハビリ室で、
僕はそんなことを改めて感じました。

