こんにちは、ガブです。
僕は建設コンサルの技術者として独立して10年になります。専門は、橋の補修設計です。
実績としては、
- 社員ゼロ・事務所ゼロ・営業ゼロ・残業ゼロ
- 独立10年、年商3,000万円を安定
- 業界歴24年(会社員14年+独立10年)
- 29歳で国家資格の技術士
という働き方で、平日の昼にボートを出したり、子どもの長期休みに合わせて何週間も旅に出たりしています。
いまは、同じように独立を考えている技術者に向けて、自分の体験を書いています。
独立して2年目のある日、僕はボートを、ほぼ即決で買いました。
中古とはいえ、180万円。おまけに係留費が、毎年30万円近くかかります。冷静に考えれば、そこそこの新車が買える金額です。
(いや、冷静に考えなくても普通に高いです)
「維持費、もったいないよ」
「魚が欲しいだけなら、遊漁船のほうが圧倒的に安いよ」
まわりからは、もれなくそう言われました。ええ、ぜんぶ正論です。計算したら、勝ち目はゼロでした。ぐうの音も出ません。
それでも、僕は買いました。なぜなら・・・僕が欲しかったのは、魚じゃなかったからなんですよね。
岸から眺めるしかなかった「あの沖」
僕はもともと、釣りが好きでした。
子どもの頃は内陸育ちだったので、釣りといえば川。それが海に面したこの町に住むようになってからは、すっかり海釣りにハマって、サケやカレイを狙って、浜から竿を振っていました。
それはそれで楽しかったんです。ただ、いつも一つだけ、もどかしい気持ちがありました。
「あの沖のポイントまで行けたら、どれだけ釣れるんだろうな」
魚がいるのは、分かっている。でも、岸からじゃ、どうやっても届かない。
(あそこに絶対デカいのがいるのに……!)
指をくわえて沖を眺めるしかない。そんな感じでした。
その「もどかしさ」が、いっぺんに吹き飛んだ日があります。25〜26歳の頃、妻の知り合いがボートを持っていて、カレイ釣りに連れて行ってくれたんです。
岸からは絶対に届かない場所へ、すいすい進んでいく。好きなポイントで、好きなだけ釣れる。「ボートがあると、世界が変わるのか」と、本気で思いました。
「いつか、自分のボートが欲しい」。その気持ちが、そこから僕の中にずっと残り続けることになります。
「ちょっと出してみる?」が、すべての始まりだった
それから、何年も経ちました。
独立して2年目のある日、妻がネットで、近くのマリーナに中古ボートが売りに出ているのを見つけてきました。気になって仕方がなくて、とりあえず見るだけ見に行こう、と二人で出かけたんです。
マリーナに着くと、オーナーさんが気さくに声をかけてくれました。
「せっかくだから、ちょっと出してみる?」
・・・この一言です。気づいたら僕たちは、そのまま海の上にいました。しかもオーナーさん、操船席まで譲ってくれたんです。
人生で初めて、自分の手でボートのハンドルを握る。あの瞬間の感覚は、いまでも忘れられません。
海の上には、信号がありません。渋滞もない。「早く行け」とクラクションを鳴らしてくる人もいない。誰の指示もない。行きたい方向へ、行きたいだけ進んでいける。
あまりに気持ちよくて、マリーナに戻る頃には、妻も僕も、心の中ではもう決まっていました。
そこへオーナーさんが、とどめの一言。
「少し安くして170万円にしますけど、どうします?」
僕たちは、声をそろえて即答しました。
「買います」と。
普通は、免許を取ってから船を買う
ここで、我ながら順番がおかしいな、と思う話があります。
実はこのとき、僕はまだ船舶免許を持っていませんでした。
普通は、免許を取ってから船を買いますよね。でも僕たちは、完全に逆。先に船を買って、それから夫婦で免許を取りに行ったんです。
そして1か月後、ようやく免許を取得。初出港の日は、妻と息子を乗せて、クルージングだけしてきました。釣り道具すら、まだ揃ってなかったので。
町の裏側まで回ってみたら、そこにはボートを持つ人にしか見られない景色がありました。透き通る海、きらきら光る水面、心地よい潮風、時々跳ねる魚。海から見上げる山々。
それを眺めながら、僕は心の底から思いました。
「ああ、独立して、よかった」と。
(ちなみに、その帰り道。すっかりスイッチの入った私たちは、そのまま釣具屋へ直行し、ロッドだのリールだの仕掛けだのを、気づけば30万円ぶんカゴに入れていました。)
「準備が完璧になってから」を待っていたら、何も始まらない
さて、ここまで読んで、勘のいい人は気づいたかもしれません。
この「船の買い方」、僕の独立の仕方と、まるっきり同じなんです。
普通は、こう考えますよね。「経営の勉強をして、営業力をつけて、貯金も貯めて、準備が完璧になってから独立しよう」と。免許を取ってから船を買う、あの順番です。
でも僕は、船と同じで、独立も逆でした。先に飛び込んで、必要なことは後から学んだ。
もちろん、無謀に飛び込め、と言いたいわけじゃありません。ただ、「準備が100点になる日」なんて、待っていても永遠に来ないんですよね。免許がなくても、海に出たいなら、まず船に乗ってみる。乗ってみたから、「やばい、早く免許取らなきゃ!」と本気になれる。
順番が逆でも、「やる」と決めた人から、世界は変わっていくんだと思います。
170万円で、僕が本当に買ったもの
いま振り返ると、やっぱり僕は、170万円で船を買ったんじゃありませんでした。
買ったのは、自由です。
好きな時に、海へ行ける。誰かと予定を合わせなくていい。家族だけで、ふらっと出かけられる。行きたい場所へ、自分の判断で進んでいける。
海の上には、上司もいない。会議もない。誰かの許可もいらない。進路を決めるのも、行く場所を決めるのも、戻る時間を決めるのも、ぜんぶ自分。
大海原に出たとき、僕はちょっとだけ、ルフィみたいな気分になりました。いい歳して、思わず叫びたくなるくらい、嬉しかったんです。自由だったから。
独立っていうのは、たぶん、ただ会社を辞めることでも、収入を増やすことでもないんですよね。人生の操縦桿を、自分の手に取り戻すこと。あの日、あの海が、それを教えてくれました。
170万円で買ったのは、船じゃない。僕の人生の、操縦桿だったんです。
「自分の操縦桿を握れる人」には、前兆がある
とはいえ、です。
「自分の操縦桿を握れ」なんて言われても、会社員時代の僕がそうだったように、「いや、自分にそんな度胸ないよ」と思う人がほとんどだと思います。僕も、ずっとそうでしたから。
でも、いまになって分かるんです。あの頃の僕にも、「そろそろ操縦桿を握っていいよ」というサインが、実はいくつも出ていた、と。当時は、自分でそれに気づけなかっただけなんですよね。
そのサイン、つまり「独立できる技術者に出る”前兆”」を、僕の会社員14年+独立10年の経験から全部まとめた、無料の小冊子があります。
『独立前兆(どくりつぜんちょう)』といいます。
あなたに「独立の前兆」が出ているかが10問でわかる独立診断チェックや、独立から安定までの5ステップのロードマップも入れてあります。船を見に行くくらいの軽い気持ちで、自分の「いま」を確かめてみてください。
念のため言っておくと、すぐに僕を信じる必要はありません。ただ、あなた自身の目で、確かめてみてほしいんです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
ガブ

